クレジットカードを選ぶ決め手ランキング

gooが実施した「クレジットカードを選ぶ決め手ランキング」では下記のとおりの順になっている。順位別に少し解説を加えているのでクレジットカード選びの参考にどうぞ。

 

1. 年会費の値段
2. 発行ブランド
3. ポイントプログラムの充実度
4. よく使うデパートの提携カード
5. マイルの貯まりやすさ
6. 海外での利用可能店舗数
7. 利用店舗での割引サービス
8. 傷害保険やプロテクション(盗難・破損時のサポート)の充実度
9. 支払い方法の豊富さ
10. 実質年利の安さ

 

1の年会費に関してはとうざん当然無料のクレジットカードに人気がある。やはり年会費は支払いたくないという人が多いようだが、クレジットカード会社としてはサービスを提供するのに年会費は必要だ。そのため、最近では条件付で年会費が無料になるクレジットカードも増えている。利用者としても条件そのものは難しくないので、こうした条件付を選んだほうがサービスが充実しているというメリットがある。

 

2の発行ブランドは国際ブランドの種類で選ぶということだ。VISA、マスターカード、JCBが国際ブランドの主流だが、すでに持っているブランドを避けるという意味があるのかもしれない。ブランドはなるべく分散して持っているほうが海外で利用できる加盟店が増えるからだ。これは6の海外利用店舗数と同じ意味を持っている。MUFGイニシャルカードがJCBブランドを追加してダイナースクラブ以外のブランドが選べるようにしたのも、こうした動向を考えてのことだろう。

 

3のポイントプログラムの充実度は1位になってもおかしくない。年会費無料でポイントプログラムが充実しているクレジットカードがもっとも多く選ばれているということになる。やはり無料でさらに還元率も高ければ利用者には大きなメリットになるということだ。一回払いを利用していれば、まったくお金をかけずにポイントを貯めて商品交換ができるというのは魅力的なサービスということになる。マイルを貯めている人にとっては、ポイントが参る移行できるというのがメリットになり5位になっているのだろう。

 

4位と7位はほとんど同じ意味になる。よく利用している店舗で割引になるクレジットカードというのは、流通系カードや提携カードがほとんどだからだ。こうしたクレジットカードを選ぶのは女性に多く、実利を求める現実的な選択だ。

 

保険の補償を選択肢にしている人はそれほど多くないようだ。海外旅行傷害保険などは海外旅行に行かない人には不要なサービスだし、ショッピング保険も便利だが存在に気づいていない人も多いのかもしれない。9と10に関しては実はどのクレジットカードも大きな差はない。支払い方法に関しては国内のクレジットカード会社であれば、ほとんどのカードでほとんどの支払い方法が利用できる。実質年率に関してもショッピング、キャッシングともにほぼ一律だ。中にはローカルなカードで実質年率が引くクレジットカードもあるが、選択肢として上位にならないのは、一般的でないからだ。

クレジットカードランキング

gooのサイトに「クレジットカードを選択する決め手ランキング」というものが載っていたので紹介します。

 

1位 年会費が無料
2位 使える場所が多い
3位 ポイント還元率が高い
4位 カード会社の信頼度が高い
5位 ポイントで変えられる景品の質が高い
6位 ポイントの使用期限がない
7位 特定のお店で割引サービスがある
8位 マイルが貯まる
9位 海外旅行の保険が充実している
10位 入会特典が良い

 

このランキングは「gooランキング編集部にてテーマと設問を設定し、gooリサーチのモニターに対してアンケートを行い、その結果を集計した」ものだそうです。

 

みなさんはこのランキングを見てどう思いますか。おおむね妥当なランキングだと思いますか。みうなりに思ったことを話したいと思います。

 

1位 年会費が無料
近年、年会費無料のクレジットカードが数多く出回っています。そのためカード会員から見れば、クレジットカードは年会費無料は当たり前で、ともかく年会費 が無料でなければイヤという方が多いのではないでしょうか。しかしながら、年会費がかかるクレジ ットカードは一般的に年会費無料のクレジットカードよりも付帯サービス・付帯保険が充実しています。年会費が無料か有料かで判断するのではなくて、年会費 がかかってもそれ以上の元が取れるかどうかで判断するべきではないかと思います。例えば当サイトでお勧めしているK-Powerカードは年会費が1575 円かかりますが、還元率が最大5.8%とどのカードよりも高いため、ライフスタイルさえ合えば年会費以上の恩恵にあずかれると思います。

 

2位 使える場所が多い
これはちょっと分かりません。クレジットカードに国際ブランドが付いているのかいないのかを指して言っているのでしょうか。確かに国際ブランドがついてい ないカードは、利用場所がそのカードの関連店舗に限られるため、極めて使い勝手は悪くなります。しかし現在、国際ブランドはほとんどのクレジットカードに ついているため、わざわざランキングに加えるに値しないと思うのですが。加盟店が多い順にVISA、Master、JCB、アメリカンエキスプレス、ダイ ナースクラブと続くわけですが、国際ブランドの加盟店が多いか少ないかを言っているのでしょうか。使える加盟店が少ないといえばダイナースクラブですが、 いまいちピンときません。

 

3位 ポイント還元率が高い
これは納得です。ポイントはいつどこで何に使っても一律に貯まります。つまりポイント還元率が高いカードは汎用性が高いわけで、ポイント還元率が高いカー ドを重視するのもうなづけますす。もっと言えば、ポイント還元で年会費以上の元が取れるのであれば、年会費がかかるクレジットカードを選ぶのもありだと思 います。そういう意味で1位に来ても良さそうな気がします。

 

4位 カード会社の信頼度が高い
これはちょっと分かりません。信頼度が低いカード会社があるのでしょうか。歴史が長いカード会社を信頼していると考えると初めてクレジットカードを発行し たダイナースクラブが一番信頼度が高く、カード業界に参入して日が浅い消費者金融系のカードは信頼が低いと言えます。しかし、近年カード会社の合併が盛ん に行われているため、歴史の長さで信頼度を測ることはあまり意味がないものになりつつあります。

 

5位 ポイントで変えられる景品の質が高い
なんだかんだ言ってみなさん現金が一番好きですよね。ですからポイント交換ではキャッシュバックが一番好まれると思います。キャッシュバックでなくても、 どこのカード会社でもポイント交換に商品券を用意しています。ですから欲しい景品がなければ、商品券と交換すると良いです。また、景品と交換するための必 要ポイントは定価をもとに決められているので、ポイントを景品と交換するよりは商品券と交換して、ディスカウント店で商品券を使ったほうがお得だったりし ます。以上のことを考えると景品の質が高いかどうかはあまり重要でないように思います。

 

6位 ポイントの使用期限がない
まあ、納得。使用期限はあるよりないほうがいいですからね。ポイントに使用期限がないカードと言えばセゾンカードの永久不滅ポイントが有名ですが、残念な がらセゾンカードはポイント還元率は通常0.5%で高いとは言えないため、3位の「ポイント還元率が高い」とは両立できません。楽天カードやYahoo! カードであれば、1年に1回カードを使い続ける限りポイントに使用期限がなく、ポイント還元率も通常1%と高いため3位と6位の両方を満たせます。ほとん どのクレジットカードにはポイントに使用期限があるため、現実的にはポイントに使用期限があるかないかで判断するのではなく、使用期限までにポイントを使 えるだけ貯めることができるかどうかで判断したほうが良いと思います。

 

7位 特定のお店で割引サービスがある
イオンカードやセゾンカード・OMCカードなど、特定の日にスーパーのレジでカードを見せると5%割引になったり、出光カードなどガソリンスタンドでカー ドを利用すると割引になるカードがあります。割引日や割引店舗が限定されてしまいますが、ポイントよりもお得度が高く、ポイントのように貯める必要がない ところが魅力です。もっと順位が高くても良いような気がします 。

 

8位 マイルが貯まる
一般的にポイントで商品券に交換するよりもマイルに換えたほうが還元率が高いと言われています。日常生活で普通にクレジットカードを使うだけでタダで海外旅行に行けるため、旅行好きな方にはとても魅力的なサービスなのでしょうね。

 

9位 海外旅行の保険が充実している
8位の「マイルが貯まる」と関連がありますが、マイルを貯めて海外旅行に行くのであれば、海外旅行の保険が充実しているクレジットカードを持っておこうと 考えるのもうなずけます。年会費無料で海外旅行保険が付帯しているクレジットカードは珍しくないので、そのようなクレジットカードを複数所持していればタ ダで補償が厚くなるためお得です。

 

10位 入会特典が良い
カード会社の中には「今入会したら1000〜3000円のギフトカードがもらえます」とかいうキャンペーンを定期的に開催しています。入会特典はそのとき だけなので重視しないという方もいれば、入会特典が動機で申し込む方がいるのも事実です。人それぞれですね。

 

全体的な感想としては、このアンケートを答えた方は低所得者層が多いのではないかと思いました。というのは、もし高所得者からアンケートを取るのであれ ば、1位に「年会費が無料」というのは上がってこないのではと思うからです。そのかわりに「利用限度額が多い」「デスクサービスがきめ細かい」などが上位 に来るのではないかと推測します。低所得者層と高所得者層で別々にアンケートを取るとまた違った結果になると思います。

 

もう1つの分類の仕方としてライフスタイルで分けるという方法もあります。人それぞれ生活スタイルが異なります。例えば主婦、学生、サラリーマンなどいくつかのライフスタイル別に分けてアンケートを取ればもっと正確な結果が出るのではないでしょうか。

 

そのほか気づいた点としては
「不正利用などトラブル時の対応がしっかりしている」というのがないのが不思議です。4位の「カード会社の信頼度が高い」の中に含まれているのでしょうか。

 

3位、5位、6位はすべてポイント関連で、みなさんポイントを重視していることが分かります。「ポイントの移行先が多い」という点が挙がっても良さそうな気がします。